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ヘアーズ 髪かわら版 第26号  2003年12月11日発行

最新の毛髪化学

 髪という字は「長が〜い友達」と書きます「カロヤンハイ」で髪を大切に。そんなコマーシャル
がお茶の間を賑わした記憶がある方も多いことでしょう。
 当時、いや現在でも「毛根に活力を与えることにより髪は成長する」と言われています。勿
論、毛髪の成長に必要な栄養は、毛根付近の毛細血管から得ることにより髪は成長していま
す。人が生まれてから人生が終わるまで一本の髪の毛が生え続けているのではなく、男性は3
〜5年・女性は4〜6年でその役目を終え新しい毛髪に生まれ変わりきます。その結果、1日に
50〜60本の抜け毛が生じているのです。

● 毛髪の基となる細胞はどこに? ●

 毛母細胞は毛髪の一番深い場所、毛髪の根本にあたる位置(毛根)にあり、体の中でもっと
も活発に細胞分裂する細胞の一つです。毛母細胞は毛幹と内毛根鞘に分かれて細胞分裂す
ることから、まさに文字通り毛髪を生み出す「母なる細胞」です。そのため昔は、毛母細胞が幹
細胞であると考えられていた。しかし、毛周期に伴って毛母細胞は衰え、休止期には毛母細胞
は全くなくなってしまう。そのため、毛母細胞は幹細胞ではなく、TA細胞なのではないかと考え
られるようになってきました。
 毛母細胞が幹細胞でないとすると、毛包組織の大元になる幹細胞はどこにあるのでしょう
か?。幹細胞は、先に生まれた細胞のコピーを繰り返しながら無限に増殖できるという性質に
注目し実験が行われました。これはコロニー形成法といって、一つの細胞が増殖してできた細
胞塊(これをコロニーと呼ぶ)が大きくなり続けるなら、初めの細胞は無限に増殖する能力を持
っていた(幹細胞であった)と仮定し、コロニーの成長が途中で止まったら、限りある増殖能し
かなかったと判定する方法です。
 毛包を輪切りにし、いくつかのパーツに分けて、それぞれから毛包上皮細胞を集めてコロニ
ーを形成させたところ、バルジ付近のパーツからだけ、いつまでも成長を続けるコロニーが見
つかりました。
  幹細胞の性質として、多分化能もあげることができます。これは幹細胞が様々な種類の分化
細胞の大元になる細胞であり、その子孫細胞は周囲の環境に応じていろいろな種類の細胞へ
と分化できるということが解りました。



 簡単に説明すると、バルジ(bulges:膨らみ・膨れ・隆起)と呼ばれる領域で造られた毛髪の基と
なる細胞は、徐々に移動し毛乳頭に達し、そこで細胞分裂を繰り返すことで、毛髪として成長し
ていることが最近の研究で解ってきました。
このことにより、近い将来にはバルジ領域を刺激する方法による発毛促進方法が現れること
でしょう。
 従来、エステサロンが行っている永久脱毛は「レーザーにより毛根を破壊するため、新しい
毛は生えてきません」という宣伝を、「バジル領域を破壊するため、新しい毛は生えません」に
変更する必要があると思われますが、未だそのような広告を目や耳にしていないのですが?。
 自然科学の分野も日々進歩し、今まで不可能と言われてきたことも可能となってきました。ヘ
アーズでは、毎日のお手入れがとっても簡単で他に類をみない新技術「形状記憶カール」をメ
ニューとして取り入れました。 詳しくはスタッフがご説明申しあげます。
  安藤眞夫


磁気ネックレス
 小学生のころ理科の授業で磁石を使った記憶がありますが、歳をとるにつれ、また磁石のお
世話になる人も増えています。肩こりを解消してくれる磁気治療器のことです。 磁気治療器に
は磁石を直接患部に貼るシールタイプのものから、内部に磁石を仕込んだネックレスや枕な
ど、いろいろの種類がありますが、どうして鉄や金属を引き寄せる磁石が、鉄で出来ているわ
けでもない人間の体に作用して、こりをほぐすことが出来るのでしょうか。
 肩こり治療用として使われている磁石は、正確には「フェライト磁石」というもの。
学校で使う磁石よりもっと高い磁力を持つ鉄の分子を焼き固めて作られており、このフェライト
磁石から出る磁力、すなわち磁気エネルギーが、肩こりに効果を発揮するというのがその原理
です。
そもそも肩こりは、肩の筋肉が常時緊張し疲労が蓄積して、血行が悪くなるのです。血行が悪
くなると、筋肉には次第に疲労物質がたまってくる。疲労物質が増えると、やがて痛みとして感
じるようになり、肩がこったという状態になる。逆に言えば、肩の筋肉の血行がよくなれば、筋
肉にたまった疲労物質も消え、肩こりが解消できると言うことです。
つまり磁気エネルギーには改善して硬くなった筋肉をもとの軟らかな状態に戻す力があるとい
うわけです。
 ではなぜ磁気ネックレスは血行をよくするのでしょうか。人間の体にはアセチルコリンという
物質があり、これは神経の刺激を伝える一方で、血管を拡張する働きがあります。また、肉体
にはアセチルコリンを分解するコリンエステラーゼという物質も存在します。つまり、肩がこって
いる時は、コインエステラーゼが増え、血管拡張作用があるアセチルコリンをどんどん分解し
ている状態なのです。磁気エネルギーには、このコリンエステラーゼを抑え、アセチルコリンを
増やす働きがある。すなわち、磁気エネルギーは、血管を拡張させることで、肩こりを解消する
作用があるというわけです。
 肩こり解消に使われているフェライト磁石は、800ガウス以上もの磁力をもっています。ガウス
とは、一平方センチメートル当たりの磁力線の数で、800ガウスなら一平方センチメートルの中
に800の磁力線があり、強力な磁力が働いているということです。
 磁力が肩こりをほぐすからと言って学校で使う磁石を肩にあてても、肩こり解消は期待できな
いのです、念のために申し添えます。 安藤加壽代


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